2010-09-05

鍵屋 伊根 民宿 舟屋 「浜崎寅次郎」



 今年の夏も「鍵屋」で泊まった。鍵屋の元気印カイ君(小6)たちと花火もした。

 伊根。
 寅さんも浜ちゃんも伊根に来たことがある。

 寅さんは1982年の「あじさいの恋」。石田あゆみがマドンナ役だった。寅さんのせいで傷ついたマドンナは郷里に戻る。それを追いかけた寅さん。そこが伊根だった。
 浜ちゃんは1992年「釣りバカ日誌5」。転勤先が丹後半島。命ぜられた仕事はスッポンの養殖。鈴木建設経営多角化 の一環だ。滞在先が伊根の舟屋だった。

 車寅次郎と浜崎伝助を合わせて浜崎寅次郎のような人生だったらどんなにいいだろう(とっくに実践していると女房からいわれるが)。
 そんな私にとって伊根はひとつの聖地だ。

 伊根をいちばん有名にしたのは、NHK朝の連続ドラマ「ええにょぼ」だろう。1993年度上半期(4月~10月)の放送だった。僻地でがんばり成長する女医の物語。実際の伊根にも、本庄診療所で長く地域医療に貢献してきた先生がいる。

 目新しいところでは伊根を描いた演歌がある。水田竜子「伊根の舟屋」。これが2009年。ぜひ、せひとも、伊根を舞台にしたPVをご覧いただきたい。去年、水田竜子さん以上の美人は伊根に来なかった。伊根ののどかさ、鍵屋の味わいがこの一本に詰まっている。 


 このPV撮影の裏方は鍵屋のオーナー夫妻だ。
 ご主人は愛船Herbie号にカメラマンを乗せてベストアングルを確保した。揺れないように船を操るのは難しい。
 奥さんはカモメを呼び寄せた。鍵屋の船着場から魚のアラを海に向かって投げるとカモメたちが一気に集まってくる。ところが、プロデューサーが期待する数倍ものカモメが集まってきてしまった。カモメの水兵さんのPVさながらの光景となった。



 鍵屋は客を1日1組に限定している。ここが鍵屋のユニークさだ。舟屋の民宿を貸し切りで使えるわけだ。そのかわり、1泊が高い。4人で土曜に泊まると1人18000円になる。高い。伊根の民宿の平均的価格よりはるかに高い。
 けれども、日本全国どこの旅館に泊まっても舟屋そのものの部屋など望めないことを思えば、鍵屋は決して高くない。
 なにせ、食事をするダイニングテーブルの端から海まで、1メートルあるかないかだ。その環境に貸し切りで泊まってこそのよさがある。
 営業を始めて間もない昨年はけっこう空きの多かった鍵屋も、今年の夏は平日でもそこそこ埋まっていた。

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