2011-01-12

山椒太夫の里 宮津から西舞鶴へ 奈具海岸 由良

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 安寿と厨子王の悲しい物語。二人はここ丹後国由良の山椒大夫に売り飛ばされ、姉の安寿は水責め火責めの末に殺された。16歳の少女だぞ。AKB48だぞ。山椒大夫、そこまでやるか?

 由良川を渡るKTR(北近畿タンゴ鉄道)の列車。由良川沿いで立ち小便していたら偶然にも出くわした。かたときもデジカメを手放さないのがブロガー魂。右手(めて)にデジカメ左手(ゆんで)にチ○コ。息をもつかせぬ片手撮り。カメラの右手ブレてないのはさすがだが、ブレたら困る左手のほうがちとブレた。


 宮津から西舞鶴へと移動したこの日、昼御飯は「双子岩茶屋」で食べた。冬には珍しい晴天ゆえに、海を見渡すレストラン(和風飲食店というべきか)を記事にする好機だった。

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 宮津駅前の「冨田屋(とんだや)」は驚きのコストパフォーマンスで全国的にも有名だが、「冨田屋」と同系列の「双子岩」はそれほど知られていない。
 舞鶴のある料理屋のオヤジは、「双子岩はまだマシかもしれん。冨田屋は安いというけど、安いではなくてひどい。普通の料理屋なら捨てるような魚を使っている」と酷評する。煮魚定食や焼き魚定食を食べればその酷評に賛成したくなる。まだ子供のようなサイズの魚が2尾か3尾、皿に盛られている。もったいない精神からみればいいことだが、何度か食べるうちになんだか馬鹿らしくなってくる。
  ビビアンは「やっぱり冨田屋おいしい~」と言う。
「Masha大好き~」と同じ口調で言うほどのことか。とにかくこのひとことにはいまいましい思い出がある。あれ以降、何があっても「冨田屋」を自分のブログネタにしないと決めている。


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双子岩のメバル
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煮魚定食
  こちら「双子岩」の煮魚定食もそれほどではなかった。一緒に煮ているコンニャクや高野豆腐やフキはおいしいのに、肝心のメバルがメバルの味ではない。魚の色とともに味も褪せ、臭みだけが残っている。しかも、このメバル、私ならその場ですぐリリースするサイズだ。私の場合、自分でメバルを釣るがゆえに、新鮮なメバルを食べることもできる。どうしても厳しい言い方になるから、どうかその点を差し引いて聞いていただきたい。

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双子岩の店内

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 でも、景色のよさは間違いない。落ちれば海の断崖に建つ店だ。テーブルからも空と海を一望できる。窓辺に並べられた大きな壺類に視野を妨げられるのが残念だ。店内に流れるは演歌。これがいい。ここはなんとしても演歌でなければならぬ。海辺のレストランといっても、ソーダ水のなかを貨物船は通らない。ビールの泡の下を漁船が通る。なにせ宮津から舞鶴へ向かう途中なのである。


DSC00321 店を出て車を走らせる。安寿ロマン街道というだけあって、哀話を思えばこれまた景色がものを言う。「こんなところだったんですよ」とものを言う。

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 ほんとうの雪国とはちがって丹後の雪はすぐ融ける。陽が照るだけですぐ融ける。まるで春先の雪解けのような水を真冬に見ることになる。曹洞宗宗見寺の前を流れる水路。

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 そして、西舞鶴に入れば、つとに有名な「とれとれセンター」が見えてくる。高速無料化以降は休日のたびに道が渋滞する。要するに、金を出してまで来るところではなかったということなのか。




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DSC00348  びっくりした。地元産のカニはやたらに高い。11月中なら数千円で買えたサイズがいまや1万円出してもまだ届かない。それでは商売にならないからだろう、センター内の鮮魚店にはカナダ産やロシア産のカニが2000円~4000円の価格帯で並べられていた。舞鶴まで来て外国産のカニを買う客がいるのだろうか。それとも、地場のカニを買ってきたと偽って土産にするのだろうか。
 そんなカニをありがたそうに撮影していると「何も知らない奴」と思われそうなので、いけすの魚たちにモデルをお願いした。さしみにされるために泳いでいる。これはいわば魚クンたちの遺影だ。

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今日走ったルート



より大きな地図で 宮津から西舞鶴 を表示

関連リンク 
富田屋 食べログ http://r.tabelog.com/kyoto/A2609/A260901/26004503/
双子岩 食べログ http://r.tabelog.com/kyoto/A2609/A260901/26003830/
とれとれセンター  http://www.toretore.org/

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