2011-04-08

吉田のしだれ桜(瑠璃寺) 朝の風景 舞鶴市


 吉田のしだれ桜を明るい光の下で見直したいと思った。
 ライトアップされるものと見越して、昨日は夕暮れ時に訪ねてみた。残念ながら今年のライトアップは中止になって、薄暮のなかで見るにとどまった。
  
 


 今年2月、雪の重みで大きな枝が一本折れた。寺の境内に向かって垂れ落ちる太い枝で、桜の姿にとってだいじな枝だった。
 駐車場の番をするお年寄りからそう聞いた。
 樹齢300年ですからねえ、骨粗鬆症だったんでしょう。
 骨粗鬆症という冗談が通じるかどうか不安だったが、それは私の杞憂だった。骨粗鬆症だったのかねえと笑ってもらえた。骨粗鬆症という言葉が世間で普通になってきている。骨の薬を売る立場ではありがたいことだ(ありがたいと思うなら油売ってないで薬売りに行け)。


 吉田地区はどのお宅も端正で美しい。 
私がそう言うと、でも住む人間が年をとってしまってだめだという答が返ってきた。子供を見ないでしょうというのだ。
 私は58歳だと答えると、ここに来たらまだまだ若手だという。
 老いたのは桜ばかりではないのだ。
 老いた家の面倒を老いた人たちが見ていることになるが、老いた人たちの几帳面さそのままにどの家も美しい。




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