2012-09-20

番外編:詩仙堂(京都市)で新しいカメラを試す

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 カメラを新しく買いました。SONYのDSC-RX100という機種です。

 孫の聖太郎が来るから新しいカメラが欲しかったのに、実際に買ったのは聖太郎が帰ってからになりました。

 聖太郎が来ているうちは、電気屋さんに毎日出かけました。今日こそは買うぞと意気込んで出かけるくせに、結局のところ何も買わずに帰ってくる。その繰り返しでした。
 めったに来ない孫だから、少しでもいい写真を撮りたい。その欲が膨らめば膨らむほど、どのカメラも役不足に思えたからです。

 いま思えば、私のないものねだりだったんですねえ。
 孫のかわいさですから、眼に勝るレンズはないし、心に勝る映像素子はない。なのに、それを写真にしたがっていました。そんなカメラ、この世のどこを探しても売ってないんです。 

なんと、53800円(ヨドバシカメラ)

 このカメラ、レンズを交換できるわけでもないのに、53800円もします。ヨドバシカメラで買いました。聖太郎のことはひとまず置いておいて、ブログ優先で選択しました。

 京都市内では、だいたいどのカメラもヨドバシカメラがいちばん安くて、K's電気などが「うちもヨドバシさんと同じです。あちらの価格は調査済みですから」と言います。

 いくら値段が同じでも、ヨドバシとK'sでは品揃えが違います。買えるはずもない最高級機種から何千円の叩き売りに至るまで、ありとあらゆるカメラを見ているうちに、やっぱりヨドバシに来てみてよかったと思いました。

 このご時勢で、中国人観光客が買い物していないのもよかった。中国人が店員をつかまえると、やたら応対が長くなってしまいます。

 53800円でもだいぶ値崩れしてきたといえます。発売当初の6月は7万円近い値段でした。ネット通販を調べますと、9月になって47000円台まで下がっています。

 ヨドバシの店員さんは、「お孫さんを写すのならソニーのα57がいちばん」と言いました。この店員さんは、私の気持ちをすごく分かってくれました。その上で、α57の12連写機能はまちがいなくオススメですとのことでした。
 
 けれども、α57は一眼レフです。聖太郎がいないときまで、あれをいつも首からぶら下げているわけにはいきません。

 ブログのネタは、ネタのほうからやってきます。油断なりません。カメラには手帳の身軽さと素早さが求められます。背広の内ポケットに隠し持っていたい。
 そのいっぽうで、できるかぎり思い通りに写したいわけでして、やっぱりこのRX100がイチバンやなあと考えるに至りました。

 では、いままでのカメラとどれくらい写り方が違うのでしょうか?
 詩仙堂と八大神社で試してきました。




オート任せならたいして変わらんわ


 紅葉の時期は観光客だらけの詩仙堂も、いまの中途半端な季節はそれほどでもありません。
 すぐ隣の八大神社は、宮本武蔵ゆかりの神社ですが、さらに人がいません。

 では、上下に写真を並べて比べてみます。
 上が古いカメラ(SONY DSC-WX30 2011年8月発売、2万円くらい)、下が新しいカメラです。

 どちらも「おかませオート」にして、ズームはいちばん広角側のままで写しました。

 同じ場所に立って2枚を写していますが、古いカメラのほうが写る範囲が広くて、新しいほうが狭い。これは、レンズの焦点距離と映像素子サイズによる違いです。



 まず、詩仙堂の入り口です。どっちがええかって、これは好き好きでしょう。よしあしやなあと思いました。
 陰になってる部分までよく分かるのは下の写真なんですけど、実際の陰影の具合は上の写真に近かったなあ。


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 続きまして、庭です。モミジが色づけばきれいなんだろうなあと思いました。
 これもねえ、53800円も出す理由があったのかというようなことでして・・・

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 いざ紅葉となりますと、逆光に透ける葉が美しい。
 その想定で写してみたのがこれです。
 変わりませんでしょ?このへんから段々気持ちが萎えてきました。

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 八大神社に移動しました。
 宮本武蔵といえば吉川英治さんですが、その吉川英治さんが八大神社を訪れたとき、次のように書いています。
 「鳥居をくぐると、すぐ狭い坂道をどうしても登って行くようになる。かなり急だ」。
 この記述に似合うのは上の写真、古いカメラで撮ったほうではないかと、私は思います。
 
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 聖太郎が宮本武蔵のように強く育ちますようにと、八大神社に手を合わせました。
 両方の写真共によく撮れてますよねえ。
 そのような結果ばかりでは悔しすぎますので、一部分をうんと拡大したらこんなに違うというのをお見せします。
 鈴の下の文字に注目して下さい。古いカメラのほうは字が判読できません。
 ただし、字を見せたい写真なら、はじめからもっと近くへ寄って撮りますから、こういう比較はさほど意味がありません。
 比較ではなくて、細部までよりきちんと描写できる性能がどういうシーンで生きるのか。こちらが大切です。それがこれから次第にわかってくるでしょう。


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お楽しみはこれからだ

 オート任せで写してそれをブログで見ているかぎりにおいては、なにも高いカメラを買う必要がなかったという結果になりました。

 けれども、これは、今日のようによく晴れた空の下での撮り比べです。ブログのネタには室内もあれば夜もあります。撮影の対象だって様々です。

 事実、これまでいちばん困ってきたのが、飲食店内は決していつも明るくないことです。
 料理人さんが丹精にこしらえた食べ物のおいしそうな姿を充分に出し切れなかったことも少なくありません。

 今度のカメラは、絞りやシャッター速度などを調整できるダイヤルがついていまして、自分の意図を反映させるための機能は安い一眼レフ並みです。
 古いカメラもいろいろマニュアル調整ができましたが、いちいちタッチパネルでメニューを呼び出しているのが煩雑でした。

 といったことで、このカメラに期待しています。



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