2013-12-24

イルミネーション 冬ほたる(京都府京丹波町) 今年はさらにバージョンアップ&パワーアップ

冬ほたる

 今日の冒頭は、なんか、カラオケみたいな画像ですね。

 さて、この季節、京丹波町の恒例イベント、冬ほたる。
 もう今日まで、24日までとなってしまいました。
 私たち夫婦は、23日に、やっと行くことが出来ました。
 昨年まで60万球だったのが、公式発表で70万球(実際は75万球だそうです)にパワーアップしました。

ウエルカムゾーンもパワーアップ

 入り口広場に広がる電飾の畑を見れば、今年のパワーアップとバージョンアップが一目瞭然です。昨年までは、ただの地面だったスペースに、色とりどりのLED球が敷き詰められていました。

 青色球と白色球だけで樹木と谷川を飾り付ける。山道の自然地形をイルミネーションに生かす。ぴりりと冷たい闇と、寒色系だけのLED。
 この禁欲的ともいえる静かなデコレーションが、昨年までの冬ほたるの特徴でした。電球の増えた今年、入り口広場だけは少し趣向を変えてありました。

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 でも、考えてみたら、電球の数が増えるということは、準備の労力も増えるということなんですよね。
 こりゃ、たいへんです。

 冬ほたるを主催するNPO法人丹波みらい研究会は、自らを16000分の23と表現しています。京丹波町の人口が約16000人、そのなかで、みらい研究会メンバーの数が23人です。高齢化著しい田舎ですし、労力が増えても、研究会のメンバーは、そう簡単に増えません。

 入り口から琴滝までの200m区間の電飾は、人海戦術です。このイベントに協力したいというボランティアたちが、いまや定着したといいます。それでも、やはり中心はメンバー自身。それぞれに仕事もあるなか、順番や役割を決めて早期から準備を進める様子を、昨年の会場で聞きました。

 ---メンバーの顔を見たら「ありがとう」と声をかけてください。そのひとことで私たちの労力が報われます。

 会場には、そのようなアナウンスも流れていました。

 まったくその通りだと思います。
 儲けはいっさい貯め込まず、その年の収入は翌年にすべて注ぎ込みながら、規模を徐々に拡大してきたそうです。10万球増やすとなれば、コストは一気に何百万円も増大します。今年は、京都府からの補助金もあって、一気にパワーアップできたとのことでした。

 私たち夫婦は、この冬ほたるが始まってから通っています。いつのまにか、クリスマス前の楽しみになりました。今年からは、便利なことに、名神高速道路と京都縦貫道がつながって、栗東インター~丹波ICが1時間足らずになりました。

 これからも、冬ほたるに足を運びますが、まずは今年、このブログから、みらい研究会のみなさん、そして、ボランティアのみなさんに「ありがとう」を伝えたいと思います。

琴滝は恋の滝?

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 冬ほたる最大のインパクトは、琴滝のライトアップです。
 琴滝は高さ50m。一枚岩の岩肌を水が滑り落ちてきます。
 その落ち口から滝つぼまで、琴の弦をイメージしたライトが張られています。
 
 昨年まで、琴滝ライトアップのパフォーマンスは、「点灯式」だけでした。ライトを一度真っ暗に消して、また点灯するという趣向です。
 それだけでも、みんな拍手喝采だったのですが、今年はさらに凝って、光のイルージョンに変わりました。

 光のロープ1本ごとに、点いたり、消えたり、明るさが変わったり。音楽に合わせて、様々に変化します。これが、10分間隔で行われます。

 滝見台の上に喫茶コーナーが設けられていて、光と曲はそこのノートパソコンでコントロールされています。滝の落ち口まで、長さ100mの有線LANコードをひいてあるそうです。
 光のイルージョンは6パターン。「そろそろにぎやかな曲でやってみるか」と、メンバー間で言葉が交わされていました。

 下の写真は、光のイルージョンを楽しむ人たちです。

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 私は、このとき、滝見台の喫茶コーナーにいまして、熱いコーヒーを飲みつつ、みらい研究会メンバーの人と話していました。

 ここをキスの聖地にしたらどうやろ。
 光のイルージョン見ながらキスしたら必ず結ばれるという評判を流したらどうやろ。

 そんなアホな提案を、メンバーにもちかけていました。キスの聖地という都市伝説、いや、ここは京丹波町ですから、田舎伝説ですね。光が消える2秒か3秒は真っ暗ですから、キスしてても分かりません。

 キスの聖地ということでメンバーが教えてくれました。
 実際にこの冬ほたるから二組の夫婦が生まれているそうです。
 べつに、滝直下でキスしたわけではありませんが、冬ほたるのボランティア活動から恋が芽生えて、そしてゴールインしたということです。

 「その二組とも、私は結婚式に招かれましたよ」との話でした。

なんと、サンタさんまでいました
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 ちょっと、おかあさん、サンタさんと写真撮らしてもろたらどうや。

 このサンタさん、琴滝からちょっと離れたところに立っていて、通る人ひとりひとりとハイタッチをしていました。

 入り口から、ちょうどこのサンタさんがいるところくらいまで、道沿いは青と白のイルミネーションで飾られています。夜という絹にLEDで織り込まれた友禅模様のようです。

 見ていただいてお分かりいただけるように、内政的で、静寂を絵に描いたようなイルミネーションです。目を引く派手さはどこにもなくて、絶対にヤンキー向けではありません。事実、ヤンキーはひとりも来ません。

 それに、駐車場のキャパシティーが、自ずと入場者数制限になっていて、会場内は常にゆったり見られる状態を保っています。
 新たな駐車スペースを確保しようにも、会場までの道筋は、京都縦貫道延長工事現場と重なっていて、駐車場のための空き地はありません。
 みらい研究会メンバーたちは、いまの駐車場のキャパがこのイベントの性格にはちょうどいいと考えています。


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I LOVE KYOTANBA
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 このイベントの心は、I LOVE KYOTANBAのワンフレーズに尽きると思います。

 来てくれた人たちが少しでも京丹波を好きになってくれたら嬉しいという気持ちを、みらい研究会のメンバーの言葉の端々に感じます。
 とにかく有名なイベントにしてたくさんの人に押しかけてもらおうといった功名心で続けているのではなさそうです。主催者と来場者が共感し合えるイベントを目指しているように思えます。

 ---ようこそ、みなさん、こんな辺境の地にお越しくださいました。
 場内のアナウンスが、そんな言葉から始まります。
 そうなんです。京都市内の沓掛インターからわずか20分ほどしか走っていないというのに、着けば過疎の町。あまりの格差。

 あるメンバーは、京都縦貫道の丹波~和知の区間が全通すれば、みんな京丹波町を高速道路で行き過ぎるだけになってしまうのではないかと危惧していました。
 いまは、すべての車が丹波出口で下りて、国道9号線や27号線で福知山・舞鶴方面を目指しますから、好むと好まざるを問わず京丹波町内を走らなくてはなりません。京都縦貫道がつながった後は、京丹波町を好む車を増やす努力が必要です。

 別のメンバーは、ずっとこのイベントをやってきて、平成26年度の全通時にはちょうど10年目になると言います。間に合ったと思う、全通時までにだいぶ京丹波の名前を定着させられたと語っていました。

 表現こそ違えど、両メンバーの気持ちは共通だと思いました。京丹波への愛着心を少しでも生み出したいという思いをひしひしと感じます。

 私は、来年も行きます。今年は、寒さ、冷たさが足りなくて、ちょっと冬ほたるらしくありませんでした。気温が5度もありました。氷点下の冷たさにイルミネーションも凍えそうなところが、やっぱりこのイベントの魅力ですから。

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